遺言があったときに、取得する分がまったくないとか少ないとかの場合は遺留分を主張することになります。
交渉だけしていると時間が経過してしまうことがあります。
注意していただきたいのは、
遺留分減殺請求権が1年間で時効消滅するということです。
口頭で、遺留分を主張していたら1年間が経過してしまった。
この場合、遺留分減殺請求権が行使されたことが裁判で争われることがあります。
そこで、
期間内に、配達証明付内容証明郵便を出しておくことが大切です。
政治資金規正法違反の被告人である石川知裕議員が保釈されたとのこと。
一般的に、保釈については誤解があるようです。
お金を出せば、保釈されると思っている人が多いようです。
詳しくは、刑事訴訟法89条の条文にありますが、
罪証隠滅のおそれがある場合(同条4号)
被害者や証人に対し、危害を加えるおそれがある場合(同条5号)
氏名又は住所が明らかでない場合(同条6号)
などの場合は保釈されません。お金だけ積めばいいという問題ではありません。
被疑者国選などで接見すると、すぐに保釈してくれと言われることがあります。
しかし、逮捕されてすぐに保釈手続がとれるわけではありません。
起訴されてからになります。すると、それまでの間は娑婆に出ることができません。
ときどき、ある相談です。
リースの中途解約はできません。
リース契約は「金融」としての実体を有しているからです。
リースの実体はユーザー(利用者)に物件購入代金を融資して、長期分割で返金を受けているのとほぼ同じです。
もし中途解約できるとすれば、リース会社がサプライヤー(販売会社)に支払った物件代金(投下資本)の回収ができなくなり、困るからです。
ですから、リース契約をするときには慎重に考えましょう。
先日、調停委員の先生からうかがった言葉である。
「なぜだ離婚」
昔,成田離婚というのがあった。
最近は,成田離婚ではなく「なぜだ離婚」が増えているらしい。
昔は,離婚を求められる側もそれなりに心当たりがあるケースが多かった。
しかし、
最近は、思い当たるふしもないのに突然離婚話を切り出される。
そこで、
「なぜだ?」と叫ぶらしい。
だから、
「なぜだ離婚」という。
背景には,夫婦間のコミニュケーションの稚拙さがあるのではないだろうか。
もしかすると、今の時代は,
上手に喧嘩をしながら、溝を埋めていく、理解を深めることができなくなっているのかもしれない。
先日の研修で勉強したことなのだが、
婚姻をしている男性が、不倫関係にある女性へ遺言で遺産を全部あげるとした場合、それが公序良俗に反して無効となるかという問題がある。
有効とされるケースと無効とされるケースがある。
そのメルクマールは,
1、妻との婚姻関係がある程度破綻した後に遺言書が作成されたか。
内縁関係がある程度継続された後に作成された遺言書かどうか。
2、遺贈が不倫関係の維持継続を目的としているかどうか。
遺贈の内容が妻ら相続人の生活を脅かすものかどうか。
であるらしい。
ところで、
「不倫関係の維持継続を目的とした」うんぬんとあるが、法的な観点でみると婚姻中の妻以外の者との関係は「不倫」と評価されるだろう。
しかし、視点を当事者サイドに移してみると、「純愛」ということになる。
すくなくとも、
小説やテレビドラマ、映画は、不倫は「純愛」という視点から描かれているように思う。
そうでなければ、物語が成り立たない。
このように一つの事象も、どこに視点をおいて考えるかによって、評価が異なる。
つまり、
大切なことは、ものを考える際に、一つの視点に固定しないことではないだろうか。
法律的なアプローチだけをすると、その他の視点を忘れがちであると感じた次第である。
退職に伴うトラブルの相談があります。
最近、多いのは,こんな事例です。
営業担当だった従業員や役員が会社を辞める。
まったく別の業種であれば、問題ないのですが,それまでの経験を生かして新しい会社を設立する。
あるいは、同業他社に移籍するというのがあります。
そして、その際、お得意先を根こそぎもっていってしまうという相談があります。
そのようなことにならないように、
いろいろな対策をしておいたほうがよいのでしょうが、実際には、対策をしていない会社が多いようです。
多くの社長さんが、「面倒を見てやったのに、あいつがこんな裏切りをするなんて信じられない。」と言います。
そのような事態を避けるためには、退職に伴う競業禁止の誓約書をとっておくとか、得意先の営業担当を固定してしまうのではなく,ときどき営業の担当を変えるなどの工夫も必要かと思います。
国際結婚が増えてます。
たとえば、
ある女性(仮にAさんとしましょう)が、アメリカ人男性と結婚し、幸せに子どもも生まれたというケースを考えましょう。
アメリカへ移住して相当の年数が経ってから、Aさんのお父さんが亡くなるということもありえます。
この場合,遺言書がなければ、遺産分割の協議が大変です。
海を越えて、いろいろなやり取りをしなければなりません。
意思の疎通も難しいかもしれません。
とくに、Aさんが亡くなっていたら、意思の疎通は相当難しいでしょう。
こんな事態を避けるためには、あらかじめ、Aさんのお父さんは、遺言書を作っておくべきでしょう。
事業承継の際に、後継者に事業用の財産が引き継がれるようしたい。
そうなると、生前贈与か遺贈で財産を移転するというやり方が用いられます。
その際に、後継者以外の相続人からは当然不満が出ます。
すると,遺留分減殺請求がされます。
ここをどうするかがこれまで問題でした。
しかし、
事業承継の円滑化をはかるために、遺留分について民法の特例ができました。
事業活動に不可欠な生前贈与株式等を遺留分の算定の基礎財産から除外できる制度、生前贈与の株式等の評価額をあらかじめ固定できる制度です。
いろいろと要件があるのですが、手続としては、経済産業大臣の確認と家庭裁判所の許可が必要となります。
新しい制度により、遺留分減殺への対策が可能となったので、ぜひ活用していただきたいと思います。