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日照権

 

最近、なぜか日照権に関する相談が相次いだ。
ほぼ同じようなケースである。
家の南側に2階建ての家が建てられたために、以前よりも日当りが悪くなった。
日照権の侵害だからなんとかならないかというものだ。
普通の感覚でいえば、以前よりも格段に日当りが悪くなれば日照権が侵害されたと考えがちである。
たとえば
以前を100とする。
現在を60とする。
差し引き40のマイナスだから、害を受けているのだというのがごく普通の感覚だろう。
しかし、
法律はそうは考えない。
受忍限度を超えた場合のみに日照権侵害を認めるのだ。
受忍限度とは、我慢の限度のことをいう。
ところが、この受忍限度のハードルが高い。
ほとんどの人が我慢できないくらいのレベルとでも言ったらいいだろうか。
相当にひどい場合でないと受忍限度を超えるとは認められない。
数字で30とかくらいだと仮定しよう。
普通の感覚で言うと、
100から60までに低下したからひどいじゃないかということになる。
しかし、ひどいとは言っても受忍限度のレベルの30を下回っていない。
だから受忍限度を超えるものではないということになる。
最近、日照権を含む近隣関係の相談も増えている。
人間関係が希薄になっている兆しが地方にも現れている。
法律違反をしなければいいだろう、権利なんだから文句を言うなという考え方も増えつつある。
はたして、それでよいのだろうかと考えさせられるときがある。

文 後藤直樹

 

2008/02/15

 

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